2010年06月02日

リスケ交渉のときに準備すべきこと & 北陸地方でのリスケ交渉の成功率

こんにちは。税理士の山内です。

前回のブログで、金融庁の実績発表によれば、モラトリアム法案による借入金返済条件の変更交渉は、一度でも交渉のテーブルが設けられれば、かなり高い確率(金融庁発表によると98%!ホントかな。)で変更に応じてもらえると書きました。

今回は、その交渉のテーブルについてもらうときまでに、会社として準備すべきこと、考慮すべきことをお伝えします。


リスケジュール交渉の際には、しかるべき書類を用意して交渉に臨むことが必要です。

最低でも、以下の書類は用意しましょう。

a.返済条件変更依頼書

b.経営改善計画書

c.資金繰り計画書

aの返済条件変更依頼書は、これまでの経緯や現状の経営状況、現状の返済条件内容と希望返済条件内容、今後の経営方針、具体的対策などを依頼文書としてまとめます。

bやcの経営改善計画や資金繰り計画をペーパーに表現できないようでは、金融機関としては交渉したくても交渉できません。


また、会社の資金繰り状況によっては、交渉に入る前に以下の点も考慮すべきです。

・担保定期預金以外の定期預金は普通預金に移し、その普通預金を下ろして他の金融機関に移す。

・売掛金の入金口座を他の金融機関に変える。


リスケジュール交渉が暗礁に乗り上げ、資金繰りがさらに逼迫してきたときの万が一の準備です。

変える先の金融機関は、借入れのない、できれば離れたエリアの金融機関がいいでしょう。

万が一、差し押さえの手段を取られたときのための対策です。


リスケジュール交渉は、銀行に断られることがスタートです。

粘り強く交渉しましょう。


【追記】
5月31日に、私の地元、北陸財務局(管轄は冨山、石川、福井の3県)での融資条件変更の実績が発表されました。

それによると、中小企業等金融円滑化法案(いわゆるモラトリアム法案)施行後、中小企業から条件変更の申し入れは3月末までに3900億円に達しました。

このうち79%の3100億円が返済期限延長や金利減免といった条件変更が実施されたとのことです。


79%という数字は、先に金融庁が発表した日本全体の98%よりは格段に低いですが、リスケ交渉のテーブルにつけば、そのうち8割が成功したと思えば、そこそこの数字かなという気がします。

金融機関の業態別の条件変更率は、信用組合が84%と最も多く、次が地方銀行の79%、信用金庫の77%。

中小企業向け融資全体のうち8%が条件変更の申し込みをしたことになるようです。

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posted by 山内会計事務所 税理士 山内司 at 11:04| リスケジュール交渉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月29日

借入返済の条件変更は98%OK! & iPad雑感

こんにちは。税理士の山内です。


最初は本題から外れますが、昨日5月28日はiPadの日本発売の日で、マスコミでその騒ぎが盛んに報道されましたね。

かく言う私も iPadを早期予約で発売当日に入手。

いろいろとソフトを使ってみたり、アプリケーションのセッティングなどでほぼ半日費やしました。


ほぼ半日、使った感想。

「売れるわ。これは。」

「生活もビジネスもこれでガラリと変わる。」


iPad 登場のインパクトはiPhoneの登場のときの比ではないでしょう。
(iPhone も発売日に飛びついたモノ好きです。)

それくらいの可能性を秘めています。

それがナゼなのかは、他の人がいろいろとこれから述べるでしょうからここではクドクド説明しませんが、
一言でいうと、

「情報のアンビエント化」。


アンビエントという言葉は、最近のベストセラー『電子書籍の衝撃』の著者、佐々木俊尚さんの言葉です。

この本は、新書(ディスカバー新書)ですが、巷に溢れかえる羊頭狗肉の新書版ビジネス本とは比べ物にならないほど、ビジネス上の示唆に富んでいます。

(そもそもこの新書の発行元、ディスカバー・トゥエンティワンという会社自体が、これからの出版社のあり方として注目すべき会社です。)



ビジネスパーソンで、iPadをまだ入手していない方、入手するつもりのない方、それはどちらでもいいですが、少なくとも、スマートフォンやiPad競合機器が巻き起こす動きには敏感にアンテナを立てていたほうがいいでしょう


さて、ここからが今回のブログの本題。

資金繰りに困っている中小企業の経営者の方にとって、喜んでいいのかどうなのかわかりませんが、とにかく信じられない発表がありました。


金融庁は5月28日、昨年12月に施行された「中小企業金融円滑化法」(いわゆるモラトリアム法案)につき、適用対象となった金融機関が返済猶予など貸付条件の変更にどう対応したかの実績を発表しました。

中小企業からの申請約46万件のうち、金融機関がリスケジュールなど返済の条件変更に応じた実行率は98.3%。

にわかには信じられないほど高い率です。


中小企業から借入れ返済のリスケジュールのお願いがあっても、銀行側が最初から話も聞かないで交渉のテーブルにもつかないケースもあるでしょう。

監督官庁への報告ですから、銀行はそういうケースについては対応件数の分母に参入していないのではないかという気がします。


この実行率の数字の真偽のほどはともかく、少なくとも一度でも返済条件変更の交渉のテーブルが設けられれば、かなり高い確率で返済金額や返済期間の変更ができると言えるのではのではないでしょうか。

 
融資返済の条件変更を申し出ると、ほとんどの銀行は最初は渋った顔をし、断ります。

それが銀行の定石です。


問題は、断られたその後にいかに粘って条件変更のテーブルにつかせるかです。

会社の資金繰りのためには、借入金の返済方法の見直しは絶対不可欠です。

返済方法の見直し交渉は、断られることから始まる、と思ってください。


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