2010年08月04日

会社の倒産の基礎知識(その2)

今回のブログは、前回(7月30日)の続編で、会社の倒産についてです。

前回のブログ「会社の倒産についての基礎知識(その1)」はこちら

会社の倒産にまつわる基礎的な言葉・用語の解説です。

前回も言いましたが、経営が行き詰った状況をさすときに、「倒産」、「破産」、「整理」など、いろいろな言葉で表現されますが、それらが一体どういうことを指すのか、どうもよくわからないという方が多いので、それらを解説します。


目次

1.倒産

2.解散

3.清算

4.整理

5.破産(自己破産)

6.民事再生

7.会社更正

8.まとめ


前回は1から4まで。
今回は5「破産(自己破産)」から8「まとめ」についてお伝えします。



5.破産

「破産」とは、破産法にもとづき、不動産・預金・売掛金など会社所有の総資産を換価・処分してこれを配当原資とし、債権者にその優先順位と債権額に応じて配当し、会社は継続しないという、会社の終結を前提とした倒産手続きです。

破産を申し立てるのは、原則的に債権者又は債務者です。
つまり、経営が悪化して債務弁済が厳しい状態の会社に対し、債権者側が申し立てることもできるし、債務者である当のその会社が申し立てることもできます。

現実には、債務者である、経営悪化した当の会社側から申し立てるケースの方が圧倒的に多いです。
このケースを「自己破産」といいます。

企業が自己破産を申し立てた場合、ほとんどの中小企業では銀行などから融資を受ける際に代表者が連帯保証人となっているため、多くの場合はその連帯保証人である代表者個人も同時に自己破産を申し立てます。

破産は前述の特別清算と同じく、会社を再建するための手続きではなく、終わらせるための手続きです。
いわば『終結型』倒産といえます。



6.民事再生

「民事再生」とは、民事再生法によって、行き詰った経営の会社を再建する法律的手続きのことです。
全ての会社に適用できますが、主に中小企業向けといえます。

経営者は引き続き経営に携わることはできますが、ただ、監督委員が選任され、その監督下に置かれます。

株主の権利は維持されるのが原則です。
民事再生の手続きを進めるためには、債権者の過半数かつ議決権総額の2分の1以上の同意が必要です。

民事再生手続きの場合、概ね6か月くらいの期間で再生計画が裁判所により認可されることから、迅速な会社再建が可能です。

特別清算や破産とは違い、民事再生は会社の再建を目指す、『再建型』の倒産です。


7.会社更生

「会社更生」とは、会社更生法によって会社を立て直す法律的手続きです。
どちらかというと大会社向けで、最近の例では日本航空や穴吹工務店などがこれを申請しました。

会社更生法の適用を受ける場合には、株主は株式を無くし、経営者は経営から排除されます。
その代わり、会社は新たなスポンサー(出資者)の下で、新しい布陣で会社再建を目指します。

民事再生に比べ、手続きが厳格で複雑で、終了するまでの時間もかかります。

民事再生と同じく、会社を終結させるのではなく、会社の再建を目指す、『再建型』の倒産です。


8.まとめ

ここまでを簡単にまとめると、以下のようになります。

 ・経営破たんが避けられない → 倒産の手続き → 「法的整理」または「私的整理」

 ・法的整理ならば「終結型倒産」または「再建型倒産」

 ・終結型倒産ならば「特別清算」または「破産」
 
 ・再建型倒産ならば「民事再生」または「会社更生」

posted by 山内会計事務所 税理士 山内司 at 05:43| 会社経営者と資金繰り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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